チャーハン
手軽に出来て、それでいておいしいチャーハン。チャーハンはカレーに並ぶ家庭料理の定番でありながら、中華料理の定番でもあります。残り物で簡単に作れるチャーハンは、一人暮らしの強い味方でもあります。でも、「ご飯がパラパラに炒まらない」「どうしても出来上がりがベシャッとなる」という悩みも良く聞かれるところです。では、どのようにすればおいしいチャーハンを作れるのでしょうか? 秘伝の作り方をご紹介します!
チャーハンとは
チャーハンは、中華料理の一つですが分類としては点心料理に属しています。点心料理には甘いお菓子だけではなく軽食も含まれています。日本に上陸したチャーハンは瞬く間に人気の高い料理となりました。何しろ、動物性・植物性の油と主食のご飯と野菜、それに醤油や塩などがあれば簡単に作れるのです。肉食文化になじみが薄かった日本人にとってチャーハンは、最高のメニューといえるでしょう。
チャーハンの仲間
中国から伝わってきたチャーハンは、焼き飯という日本料理として受け入れられました。しかし、中国だけでなく「ご飯を炒める」料理は世界中にも伝わっているのです。
パエリア
スペインの郷土料理の一つです。炒めた具材を皿にとり、米にスープを加えて炒めた具材と共に炊き上げる料理です。チャーハンと違ってご飯は炒めないのですが、具材を炒めた油とスープでご飯を炊き上げることで、具材の旨味をご飯が油と一緒に吸い上げているのが特徴です。
ジャンバラヤ
移民の国であったアメリカで誕生した料理です。パエリアを原型にしていると考えられるこの料理は、パエリアと違って米を具材と一緒に軽く炒めます。その後スープで炊き上げるのです。ジャンバラヤはフランス系移民が作り上げたといわれています。
ピラフ
世界三大料理の一つにも数えられるトルコ料理です。鍋で具材と米を炒め、スープを入れて炊き上げます。西洋風の味付けをしたチャーハンと誤解されやすく、チャーハンにピラフのようにみじん切りにしたピーマンやニンジンが入っていることもしばしばあります。
ナシゴレン
インドネシア地方のチャーハンです。インドネシア料理は香辛料やハーブをふんだんに使い、香りの豊かなものが多く見られます。また、日本料理に近い発酵食品も見受けられます。
チキンライス
マレーシアやシンガポール風料理としてのチキンライスと、日本の洋食としてのチキンライスの二種類があります。マレーシアやシンガポールのチキンライスは、鶏を煮込んだスープを使って炊き上げたご飯で、調理した鶏肉とスープを付けて饗されます。洋食のチキンライスは、ケチャップで味と色を付けた鶏肉入りチャーハンです。これをオムレツに包んでオムライスにすることもあります。
チャーハンをおいしく作るコツとは?
では、チャーハンを美味しく作る秘訣とは一体どのようなものでしょうか?
ご飯は温める? 水分を飛ばす?
さまざまなチャーハンのレシピを載せている本やサイトを見て回ると、「ご飯は炊き立てのほうがいい」とか「ごはんは水分が少ない方がいい」というように、相反する内容のものがたびたび見受けられます。では、チャーハンに使うご飯はどのようにすればいいのでしょうか? ここでは「温かくて水分の少ないご飯を使う」と答えます。炊き立てのご飯は水分が多く、ベショベショした出来上がりになってしまいます。冷やご飯では、油の温度が下がって、油でベショッとした出来上がりになってしまいます。つまり『冷やご飯をラップなしで温めて水分を飛ばし、水分の少ない温かいご飯を作る』のがいいのです。
卵の入れるタイミングは?
お店で食べるチャーハンの中には『黄金チャーハン』といって、ご飯の一粒一粒まで卵がコーティングされたチャーハンがあります。このような本格的なチャーハンを家庭で作るためにはどうすればいいのでしょうか? 一つは「タイミングを逃さずフライパンで熱した溶き卵が半熟になったときにご飯を投入して手早く炒める」、もう一つは「ご飯と溶き卵をフライパンに入れる前に混ぜておく」ことです。前者は料理店での本格的なやり方で、後者は最近有名になったやり方です。前者は練習が必要なプロの技といえますが、これを仲間内などで見せると、「料理が上手」と思われる利点があります。火は弱火程度に抑えておくとタイミングを掴みやすいです。
チャーハンにマヨネーズを使う?
最近話題になっているのは、卵と油の代わりにマヨネーズを使い黄金チャーハンにするという調理法です。マヨネーズの原材料は卵・油・酢の三つです。「油と水」の喩えのように油と酢は馴染まないのですが、卵を加えることで三位一体のマヨネーズになります。マヨネーズは熱を加えると接着剤の役割を果たしていた卵が油と酢から離れるので、チャーハンなどの過熱する料理に使うと卵と油と酢に分離するのです。これを利用することで、卵をご飯の一粒一粒にまで行き渡らせるだけでなく、酢の「でんぷん質を固くする働き」でパラリとほぐれたチャーハンに仕上がるという一石二鳥の効果があるのです。
チャーハンを炒める火加減は?
チャーハンをはじめとする中華料理は「火力が決め手」とよく言われています。現に、業務用のコンロは家庭用コンロよりも火力が高く、火のつけ方からして違います。では、料理店でないと本当に美味しいチャーハンは作れないのでしょうか? 実際のところ、火力自体はフライパンや中華鍋を熱する時間を長くすればカバーできます。フライパンや中華鍋の材料である鉄が熱を蓄えるからです。しかし、テフロン加工されたフライパンは乾炒りすると健康を害する怖れがあるそうなので、程ほどで構いません。炒める時も強火で手早く炒めるのが一番いいのですが、熱効率を考えると中火で充分でしょう。
チャーハンをどうかき混ぜるか?
チャーハンをパラパラに炒めるために、本格的に中華鍋とお玉を用意する人も居ます。フライパンとお玉でかき混ぜた結果フライパンをダメにしてしまった人も居ます。私ですけど。では、チャーハンを炒めるときはどのようにすればいいのでしょうか? チャーハンをかき混ぜるのは、詰まるところ『熱を均等に通す』ことと『味付けを均一に馴染ませる』ことのためにあります。熱を均等に通すためにご飯を鍋に押しつけたり、切るように混ぜたりするのです。家庭でチャーハンを作るのならば、しゃもじとお玉を用意して、お玉でご飯を潰すようにして押しつけ、しゃもじでかき混ぜるようにするのが最善です。
チャーハンを作る量は?
お昼時はまだしも、夕飯時にチャーハンを作ると4人前以上のチャーハンを一度に作ってしまう奥様はいらっしゃいますか? それは良くないことなのです。料理の基本である加熱は、出来るだけ手早く火が通るのが一番良いとされています。しかし、一度に大量のものを加熱すると、熱量が足りなくなり全体に火が通る頃には焦げてパリパリになっていたり、味付けが足りなかったりしてしまいます。なので、チャーハンを作るときは多くて二人前を目安にしましょう。チャーハンは手早く作るのが基本なので、一遍に作ってしまうのも二度三度に分けて作るのも、時間は変わりません。
秘伝のチャーハンレシピと作り方を紹介!
では、早速チャーハンの作り方をご紹介していきます。今回は、基本中の基本「黄金チャーハン」と、人気の高い「あんかけチャーハン」の作り方を紹介します。
黄金チャーハンの作り方
材料(2人前)
卵…2〜3個 ご飯…3杯半 ネギ…半分(小口切りにしたもの) 醤油…大さじ一杯 塩…少々 コショウ…少々 油…大さじ二杯(ラードがベスト)
作り方
まず、鍋を中火から強火で温めます。煙が立ってきたころに火を弱めて油を入れ焦げつかないように油を鍋全体に回していきます。油が回ったら溶き卵を投入します。かき混ぜながら半熟になった頃を見てご飯を投入します。(この過程は『卵とご飯を混ぜた状態にする』『ご飯とマヨネーズを混ぜる』ことで短縮できます)卵でご飯をコーティングするように全体的に混ぜ合わせたら、ネギを入れてご飯をパラパラになるように押しつけ、切るようにかき混ぜていきます。ご飯がほぐれて来たら、味付けです。塩とコショウを全体に振っていき、さらに混ぜ合わせます。均等に味が付いたころを見て醤油を鍋肌に回し掛けていきます。醤油で色付けをするのではなく、香り付けをしていくのです。全体的にほんのりと醤油の色が付いたころで完成です。
黄金チャーハンの魅力
卵がご飯の一粒一粒に絡みつき、ホクホクとした食感を与えてくれます。ラーメン屋などの炒り卵のようになった卵が入ったチャーハンも美味しいのですが、黄金チャーハンはまた別の美味しさを持っています。黄金チャーハンは基本中の基本なのでシンプルですが、ネギを入れるタイミングで様々な具材を入れることで様々なチャーハンに変化します。この変幻自在さこそが、チャーハンの魅力と言えるでしょう。
あんかけチャーハンの作り方
材料
水溶き片栗粉…50cc程度に小さじ二杯(心持ち少なめでも構いません) 醤油…少々 塩…少々 オイスターソース…小さじ一杯(多すぎると味がしつこくなります) 鶏がらスープの素…大さじ二杯(「ウェイパー」などのインスタントだしで構いません) 具材…適当に(本当に何でも構いません) 水…カップ二杯(あまり多すぎるととろみが付きにくくなります) 油…大さじ一杯程度
作り方
チャーハンは「黄金チャーハン」を参照してください。 基本的には八宝菜を作る感覚で構いません。火が通りにくい野菜は小さく切って、先に油を回した鍋に入れて炒めてしまいます。火が通ってきたら肉や魚介類を入れ、塩、醤油、オイスターソースで味付けします。全体的に火が通ったら水を加えます。鍋全体が温まってきたら鶏がらスープを入れてよく煮込んでいきます。煮立った頃に水溶き片栗粉を入れてよくかき混ぜていきます。トロミが付いたところで火を止めて、チャーハンに掛ければ出来上がりです。
あんかけチャーハンの魅力
「あんを作る」という手間を加えることで、チャーハンは本格的な中華料理に変身します。あんも定番の八宝菜から、春雨やフカヒレのようなつるりとした食感を持つ食材まで幅広く使えます。卵でコーティングされてパリパリした表面になったご飯と、あんのトロミが絡み合って、濃厚な美味さのハーモニーを奏でるのです。
チャーハンはラーメン・餃子に並ぶ日本の食文化に溶け込んだ中華料理の一つです。家庭で作るチャーハンも、工夫次第で本格的なメニューに仕上がるのです。ぜひ、お子様と一緒に作っていただきたいものですね。
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